腹式呼吸はうつ病に効果的?【簡単1分】腹式呼吸を解説します

腹式呼吸はうつ病に効果的?【簡単1分】腹式呼吸を解説します
  • 腹式呼吸がうつ病に効果的な理由は?
  • 腹式呼吸の具体的な方法・手順は?

そんな疑問に答えます。

こんにちは、かつまるです。

この記事を書いている僕は元うつ病患者。約3年間うつ病に悩まされましたが、その後病気を克服。今は毎日元気に生活しています。

うつ病の治療プログラムの中で一番気軽に出来るもの、それが腹式呼吸です。

急に気持ちが不安になった時の応急処置としても期待できたり、場所を選ばすどこでも出来るのがメリット。

今回は腹式呼吸について解説します。

目次

腹式呼吸の効果

腹式呼吸の効果

結論、腹式呼吸はうつ病に効果が期待できると言えます。腹式呼吸を行うことで得られる効果は以下の通り。

  • リラックス効果
  • 不安を軽減する効果
  • 副交感神経活動の活性化
  • 免疫力のアップ

腹式呼吸の効果を一言で言うと「精神の安定」です。

腹式呼吸はアンガーマネジメント(怒りのコントロール)としても注目されていることからも、そのことが分かります。

腹式呼吸が効果的な理由とメカニズム

人は興奮している時や緊張している時、ストレスを感じている時は呼吸が浅くなります。

大勢の前でスピーチをするような場面を想像すると、緊張するでしょうか。

その時の呼吸は普段より浅く、早くなっているはず。逆に、リラックスしている時の呼吸は深いです。

腹式呼吸で、浅くなった呼吸を意識的に深い呼吸へと戻します。つまり、緊張の緩和につながります。

呼吸が深くて長いリラックス状態の時、興奮を抑えるホルモンの分泌が増えて副交感神経が優位に働くというメカニズムです。

腹式呼吸のメリット

腹式呼吸のメリットは手軽さです。

  • 室内、屋内と場所を選ばずどこでも出来る
  • 体操のような動きがないので、周囲に人がいるようなシーンでも出来る
  • 腹式呼吸を行うのに専用アイテム不要
  • 腹式呼吸を行う時間は自分で調節できる

腹式呼吸はウォーキングよりも手軽に出来ますね。手軽さという面では腹式呼吸に勝るものはないでしょう。

呼吸法と有酸素運動の研究例

呼吸法と有酸素運動の研究例

アメリカラトガース大学、ブランドン・オーダーマン博士らのチームによる研究例があります。

アメリカ精神医学誌「Translational Psychiatry」(電子版)の2016年2月10日号での情報です。

対象は、うつ病の学生22人と、うつ病とは言えないが何らかの精神的不調を訴えている学生(うつ病予備軍)30人の計52人。

呼吸法は、腹式呼吸と瞑想。有酸素運動はランニングマシンを使用して軽めのランニングかウォーキング。

プログラムは週に2回で、呼吸法30分と有酸素運動30分の計1時間。

2ヶ月後、うつ病の学生は症状が21%の改善が見られ、うつ病予備軍の学生の大半が抑うつ度の軽減が見られたとのこと。

また、アンケート結果によれば「人生を肯定的にとらえられるようになった」との記入が多かったよう。

参考:うつ病はウォーキングと腹式呼吸で克服 1人でいつでもどこでも始められる

52人の小規模の検証なので、データとして不十分と思われる点もあるかもですが、呼吸法と有酸素運動の両立はうつ病改善に効果が期待できると言えますね。

【簡単1分】腹式呼吸の方法

【簡単1分】腹式呼吸の方法

腹式呼吸の手順・方法としては以下の通り。

  1. 姿勢を正す
  2. ゆっくり息を吐き切る
  3. 鼻から吸う(3秒から5秒)
  4. 1秒から3秒ストップ
  5. 口から吐く(6秒から10秒)

これだけです。これを1セットとして、5セットから10セットを目安に取り組んでいきます。

腹式呼吸は立ったままでも、椅子に座っても、あぐらでもOKです。

「何だか体が温まってきたような?」と感じられれば正しく腹式呼吸が出来ています。

正しく腹式呼吸を行うには3つのポイントをおさえることが大事。

  • 「吸う:吐く=1:2」の比率にする(吐く時間が吸う時間より大体2倍になるように)
  • 鼻から吸って、口から吐く
  • 呼吸は丹田(たんでん)を意識する

丹田の場所はへそ下あたりを指します。

腹筋をするときに筋肉が硬くなりますよね。腹筋で硬くなっている下腹あたりが丹田です。

実際に腹筋してみるとすぐに分かると思います。

腹式呼吸をする上で、この丹田を意識することが大事なのですが、特に意識したいのは息を吐くときです。

「丹田に残っている酸素を出し切る」そんなイメージです。

すると、自然に下腹がちょこっとへっこむような感じになります。逆に横隔膜は上がるのを感じるはずです。

参考:僕の腹式呼吸

ここからは参考程度に、僕が普段自宅で行っている方法を紹介します。

と言っても基本的には先ほど説明した腹式呼吸と基本は変わらないですが。

「より集中したい」そんな時には以下の方法でプラスして行っています。

  • 吸う時に手を上げる
  • 吐く時に手を下げる
  • 吐く時の口の形は口笛を吹いてる時のように狭める
  • リラックスできる音楽をかける(気分が高揚せず、落ち着く音)

以上の4つです。

「口の形を口笛のように」というのは、息をなるべく細く長くという意識があるから。

また、手の上げ下げは、何となくリズムが出来て呼吸がしやすいかなといった感じですね。

これらをプラスして腹式呼吸することで、かなり集中出来ますよ。おすすめです。

朝起きた時、お風呂上がり、寝る前などのタイミングで日々のルーティンに出来ると良いですね。

補足:腹式呼吸と胸式呼吸の違い

一般的に知られている呼吸法に、腹式呼吸と胸式呼吸とがあります。両者の違いは「下腹部の動き」です。

腹式呼吸は下腹部の動きがあるのに対し、胸式呼吸は下腹部の動きがほとんどありません。

ラジオ体操で終わりの方に「深呼吸をしましょう」的な動きがありますよね。

あれは腹式呼吸ではなく、胸式呼吸と言えます。


というわけで今回は以上です。

うつ病を克服するヒントとして参考になれば幸いです。

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