うつ病患者が自己肯定感を高めた方が良い理由と高め方【寝る前3分】

うつ病患者が自己肯定感を高めた方が良い理由と高め方【ヒントは脳の構造です】
  • 自己肯定感とは?
  • 自己肯定感とうつ病の関係は?
  • 自己肯定感を高めるにはどうすればいいの?
  • 自分自身を大好きになるコツってある?

そんな疑問に答えます。

こんにちは、かつまるです。

この記事を書いている僕は元うつ病患者。約3年間うつ病に悩まされた経験があります。

僕は元々自己肯定感が高い方でしたが、いつの間にかそれが下がり、気づけば自己肯定感が低い状態になっていた気がします。

自己肯定感は、自分で高めることが出来ます。

今回はうつ病と自己肯定感をテーマに解説していきます。

目次

うつ病患者が自己肯定感を高めた方が良い理由

うつ病患者が自己肯定感を高めた方が良い理由

自己肯定感を高く持つことは、精神的な健康と比例します。

自己肯定感の低下は、うつ病の原因になると言われています。

逆に言うと、自己肯定感を高めることは、うつ病予防につながるということですね。

そもそも自己肯定感って何?

そもそも自己肯定感とは、自分をプラスに捉える感覚のことです。ウィキペディアでは、自己肯定感を以下のように示しています。

自己肯定感(じここうていかん)とは、自らの在り方を積極的に評価できる感情、自らの価値や存在意義を肯定できる感情などを意味する言葉

参考:ウィキペディア【自己肯定感】

自己肯定感が高いとは、自尊心が高いとも言い換えることができます。

短所がある自分を愛せますか?

学校で一番50メートル走が速い→自分は凄い!

学校で一番勉強が出来る→自分って偉い!

こう思うのは普通ですよね。

逆に、学校で一番50メートル走が遅い、学校で一番勉強が出来ない、だったらどうでしょうか?

「自分は何も出来ない人間だ…」と劣等感を感じるかもしれません。僕だったら…そう思っちゃいます。

でも自己肯定感の高い人は、そう思いません。むしろ、そんな自分も可愛い。自分大好き。

そう思える人が自己肯定感が高いと言えます。

「自己肯定感が高い」とは、自分勝手とは違う

自己肯定感の高い人のことを、「わがまま」「自分勝手」「自己中心的」と捉える人も多いようですが、それとは少し違います。

自分さえ良ければいいという感情ではなく、そして他人と比較することなく、ありのままの自分を受け入れられるということです。

自己肯定感の高い人と低い人の違い

項目自己肯定感が高い人自己肯定感が低い人
自分自身の捉え方肯定的否定的
劣等感感じにくい感じやすい
他人の意見流されにくい流されやすい
他人をどう思うか尊重する傾向がある批判する傾向がある
気分落ち込みにくい落ち込みやすい

自己肯定感を高めるメリット

「自己肯定感を高める=自分らしく楽しく生きられる」です。

もし自己肯定感が低いと感じているのであれば、自己肯定感を高める工夫をすることで、生き辛さからの解放につながります。

日本人は自己肯定感が極端に低い

2013年、そして2018年に、日本の内閣府は「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査」を実施しました。

比較対象の国々は、日本・アメリカ・韓国・イギリス・ドイツ・フランス・スウェーデンの7ヶ国。

調査対象者は、各国満13歳〜29歳の男女。

その中に、自己肯定感に関する調査項目が2つありました。

  • 自分自身に満足している
  • 自分には長所がある

結果は以下のようになりました。

国名自分自身に満足している自分には長所があると思う
日本45.1%62.2%
アメリカ87.0%91.2%
韓国73.5%74.2%
イギリス80.1%87.9%
ドイツ81.8%91.4%
フランス85.8%90.6%
スウェーデン74.1%72.7%
参考:我が国と諸外国の若者の意識に関する調査(2018年度)

表で分かるように、日本はなんと最下位。しかも圧倒的です。

諸外国と比べて、自己肯定感がかなり低いということが分かりますね。

国名ゆううつだと感じる
日本77.9%
アメリカ41.0%
韓国63.2%
イギリス45.6%
ドイツ36.9%
フランス38.6%
スウェーデン42.1%
参考:我が国と諸外国の若者の意識に関する調査(2013年)

また、2013年調査の「この1週間の心の状態として、ゆううつだと感じた」の項目でも飛び抜けて1位の77.9%を記録。

7位のドイツは36.9%と、日本と比較して2倍以上の差があります。

「自己肯定感の低さ」と「ゆううつだと感じる心の状態」は決して無関係とは言い切れません。

もっとも自己肯定感が高い状態とは?【段階は3つある】

最も自己肯定感が高い状態とは、自分自身の存在そのものに価値を感じられることを言います。

「今日も生きてる!もうそれだけで自分は最高に価値がある!」みたいに思える感じですね。

なんて幸せな人なんだろう…って思ってしまうかもしれませんが、実際にそう思う人が世の中には沢山います。

自己肯定感は大きく分けて以下の3つのフェーズに分けられます。

  • 結果
  • 意欲
  • 存在

「勉強」を例に考えてみましょう。

  • 結果:テストで100点を取った自分は偉い。
  • 意欲:勉強をがんばった自分は偉い。
  • 存在:生きてるって素晴らしい。

自分にとって良いことがあった時は自分の存在に自己肯定感を感じることは簡単かもしれません。

良いことがあって気分が良いはずなので。

しかし、嫌なことがあった時も同じように自分の存在に自己肯定感を感じられるでしょうか?

なかなかハードルが高いかもしれませんね。

うつ病患者が自己肯定感を高める方法

うつ病患者が自己肯定感を高める方法

ではでは、自己肯定感を高めるにはどうすれば良いのでしょうか?

気をつけたいのは、自己肯定感を高めたいと思うあまり、自己肯定感が下がってしまうことです。

「今のままではダメだ。自己肯定感を高めよう!!」

例えば、上記のような思考はちょっと危険です。今のままではダメ、つまり否定が入っていますよね。

否定は自己肯定感を低くしてしまいます。こう説明をすると、なんか難しそうだな…と思うかもしれませんね。

しかも、うつ病患者が自己肯定感を高めるとなると、さらに難しそう。

そこで僕がおすすめするのが、「寝る前に日記を書く」ことです。

具体的な日記の書き方・進め方については以下の記事で解説しています。

日記をすすめる理由:寝ている間に脳の記憶は作られる

人間は寝ている間に脳の記憶が作られると言われています。つまり、記憶の整理です。

寝る前に日記を書く理由はそこにあります。

記憶の整理を行う直前に、自分と向き合い、自分を認める日記を書くことで効果を最大限に高めるといった理屈ですね。

自己肯定感を高めようと思う前に挫折気味のあなたへ

「自己肯定感を高める」をテーマにここまで話をしてきました。

とはいえ、「そんな簡単に前向きになれないよ?」と思うかもしれません。

僕もそうでした。実際、ムリにポジティブ思考になろうとすると、後々その反動が来て、強い落ち込み症状に入るといった経験があります。

大切なのは、プラスでもマイナスでもない、ナチュラルな思考だと思っています。

つまり、自己肯定感とポジティブ思考とは意味合いが違います。

自己肯定感とは、自分を認めることです。

うつ症状で落ち込むのであれば、そんな自分を許して、認めてあげてください。

今はこんな自分だけど、そんな自分を受け入れる。きっと抜け出せる。

そう思って欲しいのです。

「自己肯定感」について、僕がおすすめする本

自己肯定感の理解を深めるのにおすすめなのがこちらの本です。

生き辛いOL、あかりさんが書いている本ですが、2019年8月6日には「自己肯定感」についてのまんがツイートがバズり、「自己肯定感」というワードがツイッタートレンド1位となりました。

マンガ調になっていて、スイスイと読めてしまいます。

僕は最初1時間ほどでサクッと読み、その後何度も読み返しています。

自分を大好きになるためのヒントをたくさん得られる良書です。

うつ病と自己肯定感:まとめ

というわけで結論です。

結論:自己肯定感が高まると、自然と自分が大好きになる。自己肯定感を高めるために、寝る前に日記を書こう。

補足:脳は主語を認識できない

補足:脳は主語を認識できない

一点、補足します。現代の脳科学で言われていることで、「脳は人が発する言葉の主語を認識出来ない」というのがあります。

ちょっと難しく感じるかもですが、人間の意識には、健在意識と潜在意識という2つがあります。

そのうち、脳は主語を認識できないと言われているのは、潜在意識に関してです。

なので、「脳は主語を認識できる部分もあるが、出来ない部分もある」というのが正解なのかもしれません。

実際、脳科学者の中野信子さんは、自身の著書【脳はなんで気持ちいいことをやめられないの?】で、「脳は主語を認識できない」と話しています。

例えば、「私は◯◯さんのことが嫌い」と愚痴をこぼしていたとします。

すると、脳は主語を認識できないので「嫌い」という言葉が自分に入ります。

結果、◯◯さんの話をしていただけなのに、何故か自分のことが嫌いになってしまうという理屈です。

否定的な言葉を放つと、全て自分の中に入ってしまうということになります。

なので、他人の悪口、陰口は自分の為にもなるべく避けた方が良いかもしれません。

とはいえ、こう話している僕でも、ついつい愚痴をこぼしたくなることは沢山あります。

誰にだってそんな時、ありますよね。

なので僕はそんな時、愚痴を言ってしまった最後に肯定的な言葉を出すように意識しています。

その際、肯定的な言葉は何でもOKというマイルールで。文脈とか気にせず。

例えば「今日部長に叱られて最悪だったよー。あ、ところで今日は天気良くて気持ち良いね。」みたいな感じです。

すると、「最悪」が自分に入るかもしれないけど、最後に「気持ち良い」が入るので相殺される感じです。

その時、本当に天気が良くて気持ち良いかどうかはどうだっていいんです。

思ってなくても言葉に出すことが良いと思って適当につぶやいていますよ。

というわけで今回は以上です。

うつ病と自己肯定感についての理解が深まれば幸いです。

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