
身なりを気にするのが面倒だ…。

うつ病で自宅で療養中。毎日、部屋着で過ごしているよ。
- おしゃれへの関心が薄れた。
- 身だしなみが面倒に感じる。
- 身だしなみを整えられない。
そんなうつの初期症状の悩みに答えます。
こんにちは、かつまるです。
この記事を書いている僕は元うつ病患者。約3年間うつ病に悩まされ、現在は病気を克服。今は心の健康を取り戻しています。
今回は身だしなみについて話したいと思います。
うつ病患者が気を付けるべき身だしなみの心得

うつ病患者は身だしなみを気をつけるべきか否かですが、結論としては、
うつを患っていても、身だしなみはある程度気をつけるべきです。
身だしなみを整えるのが面倒だとしても、です。
もう少し詳しく言うと、以下の3つを意識することが大切です。
- 顔の清潔感
- 服の清潔感
- 靴の清潔感
※おしゃれは気にしなくてOK
「いやいや、どういうこと?身だしなみを整えるのが面倒なんだよ?」と反論があると思いますが、まずは理由を説明します。
理由は「うつ病の沼」です
うつ病にかかっている人の多くは、悪循環のサイクルの中にいます。
気力が無いからと言って身だしなみが疎かになると、気力の無さに拍車がかかります。
僕の経験を話します
まさに昔の僕がそうでした。
一日中パジャマで過ごす。首元はダラッと、毛玉だらけのパジャマで、寝癖はすごくて、ヒゲは剃っていなくて…。
まさに「うつ病」らしい「うつ病患者」です。
誤解ないようにしておきたいのは、一日中パジャマが悪いわけではないということ。ただ、僕の場合はみっともないダラッとしたパジャマ姿で、すごく罪悪感というか嫌な感覚を抱いていました。
「小学生でも自分でちゃんと着替えるのに。自分がほんと情けない…」って感じで。
だったら着替えれば良かったのに?って思うかもですが、それがなかなか出来ない自分がいたんですよね。
起きる→寝癖直さない→着替えない→罪悪感→そんな自分に落ち込む。
これを繰り返していました。当時は身だしなみを整えることが、うつ病の沼を抜け出すヒントになるとは全然思っていませんでした。
具体例1:割れ窓理論
「割れ窓理論」って聞いたことがあるでしょうか?
アメリカの犯罪学者ジョージ・ケリングが考案した理論です。この理論の分かりやすい実験例があります。
実験①
とある市街地に普通の車を放置しました。
↓
1週間が経過。
↓
特に何も起きませんでした。車はそのまま。
実験②
続いて実験②を行いました。実験①の時と同じ場所に同じ車を放置しました。ただし、窓ガラスが1枚だけ割れています。
↓
1週間が経過。
↓
窓ガラスは全て割られ、お金になるであろう物は全て盗まれていた…。
という実例です。
窓が割れていることにより、心理的抵抗が弱まる。その結果、犯罪が起きやすくなったのです。
ニューヨーク市警の事例
1994年、ニューヨークでの事例です。ニューヨーク市警は、軽犯罪の取締りを強くする取り組みを行いました。
割れ窓理論を逆算すると、軽犯罪を強化することで犯罪そのものが減少するのでは?と考えたからです。
具体的には、地下鉄などの落書き、空き缶の投げ捨て、未成年者の喫煙、万引き、歩行者の信号無視行為など。
結果、犯罪率は減少。さらに凶悪犯罪も減少したとのことです。
具体例2:ディズニーランド
割れ窓理論はディズニーランドを例にしても分かりやすいです。
ディズニーランドって、本当にゴミが無いですよね。ちょっとのゴミも見逃しませんと言わんばかりに徹底されています。
あれだけ清掃を徹底することで、「汚してはいけない、ポイ捨てダメ」という心理が普段以上にはたらきます。
もしもジュースを飲んだ後の紙コップがディズニーランドの敷地に散乱されていたらどうでしょうか?「みんなやってるし、まぁいっか…。」ってなりそうじゃないですか?
具体例3:マラソン
実はこういう経験って意外と身近に感じていたりします。
例えばマラソンで、自分と同じくらいのスピードの人と接戦していると、ちょっと頑張りませんか?勝ち負けは置いておいて、そういう心理がはたらくかと。
逆に、とても追いつけないスピードでガツンと追い抜かれたらどうでしょうか?「自分には追いつけないな…」と思って、逆にスッと諦めがつきませんか?
身だしなみを整えることでの、体への効果
割れ窓理論を、うつ病の身だしなみという観点で考えてみると、「ある程度の身だしなみを整える」ことは大切だと分かると思います。
身だしなみのだらしなさから負の連鎖に繋がり、さらに気力が失われると思うとこわいですよね。
身だしなみを整えることは、そういったデメリットを防げるだけでなく、心の安定につながると言われています。
髪型が決まっている日や、新しくお気に入りの服を着ている日を思い出してみてください。なんとなく良い気分だったりしますよね。
逆に、髪型が今ひとつだったり、気に入ってない服を着たりしている日は、何か気分がパッとしないというのは誰もが経験あると思います。
そうは言ってもめんどくさい
「身だしなみは大事」そうは言っても「面倒くさいよ。出来ないよ。」という意見があると思います。僕もそうだったので…。
なのでおすすめは、症状が落ち着いている時に、「ちょっとやってみようかな」程度で取り組むことです。
うつ症状には波があるので。
身だしなみの心得:まとめ
ということで結論です。
顔、服、靴の3つの清潔感を意識すること。おしゃれは気にしなくてOK。ただし、無理はせず、出来る時に。出来るところから。
補足:なぜこの結論なのか?
こう疑問に思う方もいると思うので補足します。
顔、服、靴の3ポイントを見るべき理由としてはバランスを考えてのことです。隙がないようにとも言えます。
髪型バッチリ、化粧バッチリ、服装も綺麗。だけど靴がボロボロ。これって、割れ窓理論で言うと、窓が1枚割れているようなものです。
顔、服、靴の3つが、それぞれ60点を上回ればOKくらいで考えてみてください。
「60点、60点、60点(合計180点)」は良し。「50点、70点、70点(合計190点)」はダメ。バランスが大切です。
また、おしゃれを気にしなくて良い理由は、なるべくストレスをかけたくないから。
ただでさえ、うつ症状で色んなことが億劫に感じている中、あれこれやった方が良いと話しても大変なので。
でも、おしゃれしたい、その方が気持ちが上がると思う方はもちろんどうぞ。大切なのは、あなたの気分です。
身だしなみセルフチェック10項目
最後にもう一点補足して終わりにします。少し抽象的な話になってしまったので。
実際、日常で気を付ける項目をあげてみました。と言っても、誰しもが聞いた経験あるかと思いますが…。
以下、具体的なチェック10項目です。
- 髪型は悪くないか?
- 洗顔、歯磨きはしたか?
- ひげは剃ってあるか?(男性)
- 最低限の化粧はしているか?(女性)
- 爪は長すぎないか?
- 服装にシワ、ヨレ、汚れはないか?
- 服装はサイズ感が合っているか?
- ズボンの裾は床についていないか?
- 靴下は汚れていないか?
- 靴は汚れすぎていないか
- 靴のカカトは踏んでいないか
最初は面倒に感じたけど、やってみると意外と気持ちがスッキリ!みたいな感覚が出てくると良いですね。